赤ちゃんの吐き戻し、これで大丈夫?新米ママのための安心ヒント
赤ちゃんの吐き戻し、不安に思っていませんか?
初めての育児、赤ちゃんのかわいい姿に癒やされる一方で、心配なこともたくさんありますよね。中でも、授乳やミルクの後に「コポッ」と戻してしまったり、予想以上にたくさん吐き戻してしまったりする姿を見ると、「大丈夫かな?」「何か悪い病気なの?」と不安になってしまう新米ママは少なくありません。
SNSや他の情報を見て、他の赤ちゃんはあまり吐き戻さないように見えたりすると、余計に心配になったりすることもあるかもしれません。でも、まずは安心してください。多くの赤ちゃんは吐き戻しを経験しますし、そのほとんどは成長と共に自然と落ち着いていく生理的なものです。
この記事では、なぜ赤ちゃんは吐き戻しをしやすいのか、おうちでできる対応、そして「こんな時はちょっと注意が必要かも」というサインについてお伝えします。吐き戻しに対する不安が少しでも和らぎ、心穏やかに赤ちゃんとの時間を過ごすヒントになれば嬉しいです。
なぜ赤ちゃんは吐き戻しをしやすいの?
生まれたばかりの赤ちゃんが吐き戻しやすいのには、いくつかの理由があります。
- 胃の形や機能: 赤ちゃんの胃は、大人と比べて入り口の筋肉(噴門)が発達途上で緩い一方、出口の筋肉(幽門)はしっかりしています。そのため、ミルクや母乳が胃に入っても逆流しやすく、また、胃の形も縦長で、ミルクなどがたまりやすい構造になっています。
- 消化機能の発達途上: まだ消化機能も発達途上なので、うまく消化できなかったり、飲み込んだ空気をうまくげっぷとして出せなかったりすると、一緒に吐き戻しとして出てきてしまうことがあります。
- 授乳の姿勢や量: 母乳やミルクを勢いよく飲みすぎたり、一度にたくさん飲みすぎたりした場合も、胃がいっぱいになって吐き戻しやすくなります。また、授乳中の姿勢や授乳後の体勢も影響することがあります。
このように、赤ちゃんの体の仕組みや発達の段階から見ると、吐き戻しは決して特別なことではなく、むしろよくあること、と言えるのです。
おうちでできる吐き戻しへの具体的な対応ヒント
赤ちゃんの吐き戻しを完全にゼロにすることは難しいですが、少しでも落ち着かせるためにできることがあります。
- 授乳中に空気を飲み込ませない工夫: 母乳の場合は赤ちゃんの口が乳輪をしっかり含んでいるか、ミルクの場合は哺乳瓶の乳首がミルクで満たされているかを確認しましょう。
- こまめなげっぷ: 授乳の途中や後に、しっかりとげっぷをさせてあげましょう。縦抱きにしたり、背中を下から上にさすったり叩いたりする方法が一般的です。出なくても気にしすぎなくて大丈夫です。
- 授乳後の姿勢: 授乳後すぐに寝かせず、しばらく(15分〜30分程度)縦抱きにしたり、頭を少し高くして抱っこしたりして過ごすと、胃の中のものが逆流しにくくなります。
- 寝かせる向き: 吐き戻しが多い場合は、仰向けに寝かせるのが安全です。横向き寝は吐き戻し物が詰まるリスクを高める可能性があります。
- 適切な授乳量と間隔: 一度に飲みすぎないように、授乳時間や量を調整してみることも有効です。不安な場合は、助産師さんや保健師さんに相談してみましょう。
- 焦らずゆっくり: 吐き戻して服が汚れても大丈夫。赤ちゃんは意外とケロッとしていることも多いものです。まずは赤ちゃんの様子を見て、落ち着いて対応しましょう。
「あれ?いつもと違うかも」こんな時は注意が必要です
多くの吐き戻しは心配ありませんが、中には医療的なケアが必要な場合もあります。以下のサインが見られる場合は、かかりつけ医や助産師、保健師などに相談することをおすすめします。
- 勢いよく噴水のように吐く: 胃の内容物が勢いよく口から噴き出すような吐き戻しが頻繁に見られる場合。
- 体重が増えない、減ってしまう: 吐き戻しが多くて、必要な栄養が摂れていない可能性がある場合。
- 授乳を嫌がる、元気がない: いつもより機嫌が悪かったり、ぐったりしている場合。
- 吐いたものに血が混じっている、色がいつもと違う: 黄色っぽい、緑っぽい、茶色っぽいなど、いつもと違う色のものを吐いた場合。
- お腹が張っている: お腹がパンパンに張っていて苦しそうな場合。
- 呼吸が苦しそう: 吐き戻しの後にむせがひどかったり、呼吸が不安定な場合。
これらのサインは、頻繁に見られる吐き戻しとは異なる、何らかの症状の可能性を示唆することがあります。心配な時は、迷わず専門家へ相談してくださいね。一人で判断しようと抱え込まないことが大切です。
完璧じゃなくても大丈夫、一人で悩まないで
赤ちゃんが吐き戻すたびに、「私の育て方が悪いのかな」「何かしてあげられることはないのかな」と自分を責めてしまう必要はありません。赤ちゃんは成長の過程で様々なことを経験しながら育っていきます。吐き戻しも、その中の一つです。
服を汚されて片付けが大変、何回も着替えさせるのが手間…と感じる日もあるかもしれません。でも、それも今だけの貴重な経験です。完璧な育児なんてありませんし、頑張りすぎなくて良いのです。
もし吐き戻しについて不安なことがあれば、気軽に地域の保健センターや子育て支援センター、かかりつけの病院などに相談してみてください。同じように悩んだ経験を持つ先輩ママや、専門家がきっと力になってくれます。
赤ちゃんが元気に過ごしているなら、多少の吐き戻しは「よくあること」として受け止めて、肩の力を抜いて向き合ってみましょう。あなたのペースで、あなたらしい育児を楽しんでくださいね。