「これ食べてもいい?」母乳育児中の食事 新米ママのための心強いヒント
新米ママとして、赤ちゃんとの新しい暮らしはいかがでしょうか。毎日、初めてのことばかりで戸惑うことも少なくないかもしれません。特に、母乳育児をされている場合は、「私の食べたものが母乳になる」と考えると、普段の食事について色々な疑問や不安が出てくることがあるのではないでしょうか。
「これ食べても赤ちゃんに影響ないかな?」 「もっとしっかり栄養を摂らないとダメかな?」 「忙しくてちゃんと食事ができないけど大丈夫?」
そんな風に、食事のことで一人悩んでしまう新米ママもいらっしゃるかもしれません。でも、大丈夫です。多くのママたちが同じように感じていますし、完璧を目指す必要はありません。この記事では、母乳育児中の食事について、新米ママが少しでも心強く、安心して日々を過ごせるようなヒントをお届けします。
母乳とママの食事の関係とは
まず知っておきたいのは、母乳はママが食べたもの「そのまま」でできているわけではないということです。ママの体は、血液から母乳を作り出す仕組みを持っています。そのため、少し食事のリズムが崩れたり、栄養バランスが完璧でなかったとしても、すぐに母乳の質が悪くなるということは考えにくいとされています。
もちろん、ママ自身の健康を維持するためには、バランスの取れた食事が大切です。でも、あまり神経質になりすぎる必要はありません。基本は、妊娠前と同じように、主食、主菜、副菜を揃えたバランスの良い食事を心がけることから始めてみましょう。
母乳育児中に意識したい栄養素と簡単なヒント
それでは、母乳育児中のママが意識したい栄養素について見ていきましょう。
- 水分: 母乳の約88%は水分でできています。授乳中は喉が渇きやすいため、意識して水分を摂るようにしましょう。水、麦茶などがおすすめです。冷たいものを取りすぎると体が冷えることもあるため、常温や温かい飲み物も取り入れると良いかもしれません。
- タンパク質: 母乳を作る材料になります。肉、魚、卵、大豆製品などを毎食に取り入れることを意識しましょう。
- 鉄分: 産後の体は鉄分が不足しがちです。貧血は疲労感にもつながります。赤身の肉、ほうれん草、小松菜、ひじきなどを食事に取り入れるようにしましょう。ビタミンCと一緒に摂ると吸収率がアップすると言われています。
- カルシウム: ママ自身の骨密度を保つためにも大切です。牛乳、乳製品、小魚、大豆製品、小松菜などに含まれています。
- ビタミン・ミネラル: バランス良く様々な食品から摂ることが理想です。野菜や果物を彩り豊かに食事に取り入れてみましょう。
これらの栄養素を一度にすべて完璧に摂ろうとするのは大変です。まずは、できそうなことから一つずつ取り入れてみてください。例えば、普段の食事に納豆や卵をプラスする、お味噌汁に海藻や野菜をたっぷり入れるなど、簡単な工夫から始めてみるのがおすすめです。
「気にしすぎなくて大丈夫」と言われること
「〇〇を食べると母乳に良くない」といった話を耳にすることがあるかもしれません。特定の食品に対して不安を感じる方もいらっしゃるでしょう。
- カフェイン: コーヒーや紅茶に含まれるカフェインは、摂りすぎると赤ちゃんに影響を与える可能性が指摘されています。全くダメということではありませんが、気になる場合はノンカフェインの飲み物を選ぶ、量を控えるなどの工夫をすると良いでしょう。
- アルコール: アルコールは母乳に移行するため、授乳中の飲酒は控えることが推奨されています。
- 辛いもの、油っぽいもの: これらを食べると母乳がまずくなる、赤ちゃんがお腹を壊すといった話を聞くこともありますが、科学的な根拠は乏しいとされています。基本的には、ママが普段通り美味しく食べられるものであれば問題ない場合が多いです。ただし、ママ自身が食べてみて体の調子が悪くなったり、赤ちゃんに普段と違う様子が見られたりする場合は、少し控えてみるなど様子を見てみましょう。
このように、過度に制限する必要があるものは意外と少ないのです。一番大切なのは、ママが心穏やかに、そして美味しく食事を楽しめることです。
忙しい日々の食事、完璧でなくても大丈夫
育児中は自分の食事にまで手が回らない、という日もきっとありますよね。一日三食きっちり作って食べるのが難しい時があっても、自分を責めないでください。
- 家族やパートナーに協力をお願いする。
- 作り置きを活用する。
- ミールキットや宅配サービスを利用する。
- 無理な時は、栄養バランスの整ったお惣菜や冷凍食品に頼る。
といった方法も積極的に取り入れてみましょう。食事がおろそかになっていると感じる時は、手軽に食べられるバナナやおにぎり、ヨーグルトなどを常備しておくのもおすすめです。
あなただけではありません、一人で抱え込まないで
母乳育児中の食事について、色々な情報があって混乱したり、自分の食事がこれで良いのか不安になったりするのは、あなただけではありません。多くの新米ママが経験することです。
周りの人に相談しにくいと感じるかもしれませんが、パートナーや家族、友人、地域の保健師さんなどに話を聞いてもらうだけでも気持ちが楽になることがあります。栄養に関する具体的な心配がある場合は、医師や管理栄養士に相談することも考えてみましょう。
さいごに
母乳育児中の食事は、赤ちゃんのためだけでなく、ママ自身の体と心を元気にするためにも大切です。でも、一番はママが笑顔で過ごせること。食事のことで悩みすぎたり、自分を追い詰めたりせず、「まあ、いっか」と肩の力を抜くことも時には必要です。
バランスの良い食事を心がけつつも、時には好きなものを楽しむゆとりも大切にしてください。頑張りすぎないで、あなたらしいペースで、この特別な時期を心穏やかに過ごせるよう願っています。