「話しかけても反応ないけど大丈夫?」赤ちゃんと心を通わせる語りかけヒント
赤ちゃんへの語りかけ、これでいいのかな?
生まれたばかりの赤ちゃんとの生活は、初めてのことばかりですね。可愛いわが子を前に、「何を話しかけたらいいんだろう?」「まだ反応がないみたいだけど、ちゃんと聞こえているのかな?」と、語りかけについてふと立ち止まってしまうことはありませんか。
一生懸命話しかけても、まだ言葉が通じるわけではないし、目を見て笑いかけてくれるわけでもない。そんな時、「これで大丈夫かな」「何か違うことをした方がいいのかな」と、少し不安になってしまうこともあるかもしれません。
でも、そんな風に感じているのは、あなただけではありません。多くの新米ママが、赤ちゃんへの語りかけについて同じような疑問や不安を抱えています。そして、安心してください。あなたが今感じているその迷いは、わが子への深い愛情と、一生懸命向き合おうとしている証です。
この記事では、なぜ赤ちゃんへの語りかけが大切なのか、そして、何を話しかけたら良いのか、反応がなくても大丈夫な理由についてお伝えします。語りかけは決して難しいことではありません。日々の暮らしの中で、自然に、無理なく、赤ちゃんとのコミュニケーションを楽しむヒントが見つかることを願っています。
なぜ、赤ちゃんへの語りかけが大切なのでしょうか
生まれたばかりの赤ちゃんは、まだ言葉を理解できません。それでも、ママやパパの声、話し方、表情から多くのことを感じ取っています。語りかけは、赤ちゃんにとって最初の学びであり、親子の絆を育む大切な時間なのです。
- 脳の発達を促す: 赤ちゃんの脳は、生まれた後も驚くべきスピードで成長していきます。特に聴覚や言語に関わる部分は、周りの音や声を聞くことで発達します。ママやパパの穏やかな声は、赤ちゃんにとって最も心地よく、脳への良い刺激となります。
- 安心感を与える: 慣れない外の世界に出てきた赤ちゃんにとって、慣れ親しんだ声は大きな安心感を与えます。優しく話しかけられることで、赤ちゃんは自分が愛されていると感じ、情緒的な安定につながります。
- コミュニケーションの基礎を作る: 言葉が通じなくても、ママやパパが話しかけ、赤ちゃんがそれに応えようとする(声を出したり、手足を動かしたり)やり取りは、将来のコミュニケーション能力の基礎となります。
- 親子の絆を深める: 語りかけは、赤ちゃんとの特別な時間です。話しかけながら赤ちゃんの顔を見つめたり、優しく触れたりすることで、自然と愛情が深まり、親子の絆が強まります。
赤ちゃんへの語りかけ、何を話したらいい? 具体的なヒント
「さて、話しかける大切さは分かったけど、何を話せばいいの?」そう思われるかもしれませんね。難しく考える必要はありません。日々の何気ない出来事を、赤ちゃんに話しかけてみましょう。
- 目の前のこと、感じていることをそのまま言葉にする:
- 「おはよう。よく眠れたかな?」
- 「ミルクの時間だよ。おいしいね。」
- 「おむつを替えようね。きれいになって気持ちいいね。」
- 「お外の風が気持ちいいね。」
- 「ママは今、お洗濯をしているよ。」
- 「このおもちゃ、きれいな色だね。」
- 赤ちゃんの様子を言葉にする:
- 「あくびが出たね。眠いのかな?」
- 「わあ、元気にお手てを動かしているね。」
- 「何かお話ししているみたいだね。」
- 「笑ったね!嬉しいな。」
- 気持ちを伝える:
- 「大好きだよ。」
- 「生まれてきてくれてありがとう。」
- 「一緒にいられて幸せだよ。」
- 「ちょっと疲れたけど、あなたの顔を見ると元気が出るよ。」
話しかける時は、ゆっくり、穏やかなトーンで、少し高めの声(赤ちゃんが聞き取りやすい音域)で話すのがおすすめです。赤ちゃんの目を見つめたり、優しく体に触れたりしながら話しかけると、より愛情が伝わります。
「反応がないけど大丈夫?」大丈夫です、赤ちゃんは聞いています
新生児期の赤ちゃんは、まだ目が見えにくかったり、体の動きが少なかったりするため、話しかけてもすぐに分かりやすい反応(例えば、顔を見て笑う、声を出す)を示さないことが多いです。そのため、「もしかして、聞こえていないのかな?」「ちゃんと伝わっていないのかも」と不安になることもあるでしょう。
しかし、赤ちゃんは生まれる前からママの声を聞いていますし、生まれた後も周りの音や声に敏感に反応しています。目に見える反応がなくても、あなたの声は赤ちゃんの耳に届き、心に響いています。
例えば、大きな音にびっくりして泣き止んだり、ママの声を聞くと落ち着いたりするのは、赤ちゃんが音や声を認識している証拠です。まだ自分の意思で体を動かしたり、声を出すことが難しいため、反応が分かりにくいだけなのです。
あなたが優しく話しかける声は、赤ちゃんにとって世界で一番安心できる音です。目に見える反応がなくても、その温かい声かけは確実に赤ちゃんの心と体の成長につながっています。どうか、「反応がないから無意味かも」と思わないでくださいね。
完璧を目指さなくて大丈夫。無理なく楽しんで
赤ちゃんへの語りかけは、毎日の生活の中で自然に行うことが大切です。「よし、今から語りかけの時間!」と気負う必要はありません。おむつ替えをしながら、授乳をしながら、抱っこをしながら、お散歩をしながら… どんな時でも、あなたが話したいと思った時に、話したいことを話せば良いのです。
中には、「他のママはもっとたくさん話しかけているのかな」「絵本の読み聞かせもちゃんと毎日しないと」と、他の家庭と比べてしまったり、完璧な「語りかけ」を目指そうとして、かえってプレッシャーを感じてしまう方もいるかもしれません。
でも、育児に「こうしなければならない」という正解はありません。赤ちゃんの個性はもちろん、ママやパパの状況も家庭によって異なります。大切なのは、量が多ければ良いということではなく、あなたが心地よいと感じるペースで、愛情を込めて赤ちゃんに話しかけることです。
疲れている時は、無理に話しかけなくても大丈夫です。ただそばにいるだけで、赤ちゃんはあなたの存在を感じて安心します。無言で抱きしめるだけでも、十分に愛情は伝わります。
ご自身の心と体の声に耳を傾けながら、できる時に、できる範囲で、赤ちゃんとのコミュニケーションを楽しんでください。完璧でなくても、あなたの語りかけは赤ちゃんにとってかけがえのない宝物です。
小さな変化を見つける喜びを
語りかけを続けていくうちに、赤ちゃんは少しずつ反応を見せるようになってきます。声のする方に顔を向けたり、話しかけると手足をバタバタさせたり、クーイング(「あー」「うー」といった発声)をしたり。
最初は何気ない変化でも、それは赤ちゃんがあなたの語りかけに応えようとしているサインです。そんな小さな成長を見つけることも、語りかけの大きな喜びの一つになるでしょう。
すぐに反応がなくても焦らないでください。赤ちゃんの成長のスピードは一人ひとり違います。あなたのペースで、赤ちゃんのペースに合わせて、ゆったりと関わる時間を持ってみてください。
あなたの語りかけは、最高のプレゼント
初めての赤ちゃんへの語りかけは、少し戸惑うこともあるかもしれません。何を話せばいいか分からなかったり、反応がなくて不安になったり。でも、あなたが赤ちゃんを想い、話しかけようとしているその気持ちこそが、赤ちゃんにとって最高のプレゼントです。
毎日頑張っているあなた自身を、どうか褒めてあげてください。完璧な育児なんてありません。あなたらしい愛情あふれる語りかけで、赤ちゃんと心を通わせる素敵な時間を積み重ねていってくださいね。
もし、「やっぱりこれでいいのか不安だな」と感じたら、自治体の相談窓口や、地域の育児サークル、オンラインのコミュニティなどを活用してみるのも良いかもしれません。同じような悩みを抱える新米ママと話すことで、気持ちが軽くなることがあります。
あなたと赤ちゃんの毎日が、温かいコミュニケーションで満たされることを願っています。